子宮筋腫

 

♦ 子宮筋腫は、子宮に良性のこぶ状のかたまりができる病気で、成人女性全体の2~2.5割の人がなるといわれるほど身近な病気です。 西洋医学的には、なぜ筋腫ができるのかはっきりとわかってはいませんが、女性ホルモンの卵胞ホルモンが筋腫を大きくすることに関係していると考えられています。

 

♦ 子宮筋腫ができた場所によっては、不妊や流産の原因になることもあります。子宮筋腫は良性のこぶなので、すぐに治療をしないと命にかかわるというものではありませんが、不妊の原因以外に、経血量が多くなり、貧血症状がでたりすることもあります。

 

♦ 代表的な症状は、経血量の増加です。生理痛に対しては、子宮内膜症などとは違いそれほど強くはならないのですが、生理の時以外にも、腰痛などを訴える方もいます。

また、筋腫のできた場所によって、症状の出方も異なります。比較的症状が出にくいのは、子宮の壁の筋層内にできる「筋層内筋腫」や、子宮の外側に突き出るようにできる「漿膜下筋腫」です。ただし、漿膜下筋腫は、子宮からのびた茎のような部分がねじれることがあります。その様な場合は、緊急を要します。その様なことが起こらないためにも、定期的な受診をお勧めします。

 

 ♦ 経血量が多く貧血の症状が出やすいのは、子宮の粘膜下にできた筋腫が子宮内腔に向かってこぶ状に突き出た「粘膜下筋腫」です。 ほかに、筋腫がまわりの器官を圧迫するため、便秘や頻尿になったり、逆に尿が出にくくなったりする場合があります。そのほか、お腹の張り、下腹痛、腰痛などの症状が出ることもあります。 

 

 ♦「筋層内筋腫」は、 子宮筋の中にでき、筋腫全体の70%を占めます。

大きさはいろいろで、豆粒サイズから、こぶし大サイズまでいろいろです。また、数も1個の方から数個できている方もあります。

小さいとほとんど症状もなく痛みもないのですが、大きくなると経血量が多くなります。

 

♦「漿膜下筋腫」は、 子宮の外側、表面を覆う漿膜の下にこぶのようにできる筋腫です。なかには、きのこのような茎を持つ「有茎漿膜下筋腫」ができることもあります。1~2個だったり、鈴なりだったり、ごつごつの塊だったりしますが、症状が出ないので、かなり大きくなるまで気づかないことが多いタイプの筋腫です。

 

♦「粘膜下筋腫」は、子宮の内側、 子宮の内壁を覆う内膜のすぐ下にでき、子宮内腔に向かって発育する筋腫です。 この筋腫にも、茎がついた有茎粘膜下筋腫があり、さくらんぼのように筋腫が茎にぶら下がる形になります。この茎がさらに長く伸び、筋腫が子宮口から膣内に飛び出しているものを「筋腫分娩」といいます。筋腫を異物と判断した子宮が収縮して、胎児を分娩するように子宮の外に排出しようとすることもあります。

生理の時に、中々出血が止まらないこともあります。

 

♦「多発性筋腫」は、いろいろな種類の筋腫が混在します 。3種類の筋腫が混ざって、数~数十個できることもあります。